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第1話 ピッコロ登場
2017.4.29更新
ある都会の片隅にピッコロというオウムが住んでいました。
このオウムは、頭と意地が悪く、また運も悪いのでした。このような性格ですから友だちがいなく、また、お金もありません。
ピッコロは、まだオシリが青く、くちばしが黄色いくせに、すでにお腹は真っ黒です。
容姿は、全身は鮮やかな緑色でさわやかな好青年のようですが、顔を見ればふてくされているように目つきが悪く、意地の悪さ感じます。
また、身長は80㎝もありますが、足が8㎝しかないため、歩くのが遅いことも容易に想像できます。
これから、ピッコロのお話をする前に、主な登場人物を紹介しましょう。
タマちゃん
ピッコロの近所に住んでいる三毛のメス猫です。性格はさびしがりやさんで甘えん坊です。遊んでくれないと、「アーア。」と言ったり、「プルルル。」と巻き舌のような声を出して、どこかに行ってしまいます。
こびとさん
田んぼに住んでいます。体長は10㎝ほどで、目が3つ、手と足が3本ずつあり、バランスが悪くよく転びます。また、大きな群れを作って生活しています。
こびとさんの生態は変わっていて、冬には種になって、来年の春まで冬眠します。春になると種から芽がでて、水の中をゆらゆら泳ぎます。その後、何回か脱皮して初夏にはこびとさんになります。
秋になると、農家の稲刈りの手伝いをして、刈り取った稲で田んぼの中に縄文時代の住居跡のような50㎝ほどの家をたくさん作ります。
その後、透明な花が咲いて、透明な種になります。
メリしゃん
ピッコロの家に居候しているぬいぐるみの羊で、ピッコロと仲良しです、いつも微笑しています。
一見すると優しそうですが、実は、他人の迷惑を全く考えていません。
カエル夫婦
田んぼに住んでいるカエルの夫婦で、とてもお金持ちの資産家です。大きな田んぼや300棟以上のマンションを持っています。
また、他にいくつか事業を経営している社長夫婦です。人がいいので、ピッコロに財産を狙われています。
なお、ピッコロはカエル夫婦の豪邸の庭の物置小屋に住んでいます。
ブラック3900(ブラックサンキュウ)先生
たぐいまれなる天才外科医であり、歯科医であり、精神科医であり、他人が考えつかないような新薬を開発する天才薬剤師でもあります。普段はカエル夫婦の経営する「カエル医科大学」の研究室に勤務しています。
趣味は麻雀で、得意な役は国士無双です。長年、プロ雀士試験に挑戦していましたが、昨年、満願叶って合格しました。